ETV特集「花を奉る 石牟礼道子の世界」

http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2012/0226.html
番組より震災直後の石牟礼道子さんの言葉。


何もかもすべてを失って、今までくっつけていた常識とか知識とか希望とか、生半可な希望と、おのれという物をよく見えないままに粗末にして、粗末にしていることにも気づかないで生きてきたこと全部。自分の外側の常識の皮膚を引き剥がして、全感覚で生まれなおしてこなければいけないような体験を今日本人はしていると思うのですよね。
絆というのは愛情と言ってもいいですよね。愛情、本物かどうか試されている。それは誰に対する愛情でも良いのですけど、誰か他の人生を生きている人との絆が、今ある絆が本物かどうか試されていると思うのですね。
たくさんの人を愛せるかということじゃなくて、たった一人の人でも良いのですけど、自分で点検しなけりゃいけない。そして、できることがあれば実行しなきゃいけない、黙って。そんなことを思っています。